令和7年度入選者寄稿文

柳下宝風

吟と私の先祖・天狗党

 私の祖先が「天狗党」に入り、殉難志士の一人として、水戸の回天神社に奉られています。春と秋には例大祭があり、その時にかならず殉難者の「遺詠の和歌」を奉詠する人がいます。出席し、吟の声が聴こえ始めると、徐々に心の奥底の魂が揺すぶられ、涙が溢れ出てどうしようもありませんでした。私もいつかあの先生のような吟を吟じたいと思い、定年退職後、紹介していただき、11年前から習い始めました。詩吟は漢詩からとのことで、やっと3年目位から和歌を教えて貰えるようになりました。学生時代に少しの間、声楽を学んでいたのですが、発声方法が、全く違い、途中で声が出なくなってしまった時もありました。

 しかし目標があったため、少しずつ工夫を重ね、一声でも思ったように出せた時は、とても嬉しくなりました。今でも毎日、言葉との葛藤の連続です。でも諦めることはできません。なぜなら、たとえたった一人でも感動して貰える吟ができたなら・・・

それのみを目ざして、日々研鑽することが、最初からずっと応援してくれている人達への恩返しなのですから・・・
そして又、今回クラウンの吟友会員に、辛うじて入れたことも、一つの目標でした。選んでくださり、本当にありがとうございました。まだまだ未熟ではありますが、今後ともご指導ご鞭撻のほど、どうぞよろしくお願い致します。