
湯口岳政
入賞までの軌跡と今後に向けた思い
この度第52回クラウン全国大会に於いて、入賞を頂き誠に有難うございました。
さて私が詩吟に出会ったのは、まだ若き日のこと義兄に誘われて、当時は詩吟についてまったく何の知識もありませんでした。しかし、やるからには「石の上にも三年」とよく言われますが、なぜか今日まで続いてまいりました。なぜか魅了された古典の響き、また声に乗せて詩を読む事で、言葉の奥に潜む情景や、心情が鮮やかに立ち上がる事に魅了されたことだと思います。また長く続ける中では、声が思うように出ない時期もあり、練習をさぼってあとで後悔したことも幾度もあります。それでも、仲間と一緒に吟じる楽しさや師の温かい励ましに支えられて、ここまで歩んでこられました。当時私が通っていた教場には15名ぐらいおり、自分の番が来るまで中々時間がかかり、いざやると自信がないため「水3本」と声を張れずに委縮しながら練習をしておりました。詩吟は不思議なもので、練習を重ねるほどに難しさが増すのに、同時に楽しさも増えていくのです。気が付けば今日に至ることとなります。道半ば色々ありましたが、入賞は私個人の力だけではなく師の教え、仲間との切磋琢磨、家族との理解と支えがあって成し得たクラウン入賞です。
今後については、今回の成果に満足することなく、さらに声の深みを追求し、表現の幅を広げていけたらと思っております。詩吟は単なる技術ではなく、心を磨き人と人を結びつける文化であることと信じておりますが、大層なことを重ねてまいりましたが自分自身とのリンクがあるのか定かではありませんが。
私にとってクラウン入賞は大きな喜びと共に、これから重責と重荷を背負うことになります。より一層の努力をしなくてはならない事、よって通過点であることには間違いありません。吟に磨きをかけることがさらなる大事な課題となると思います。
