土田谿耀
第51回クラウンコンクール入賞に寄せて
第51回クラウン全国吟詠コンクール決勝大会に於いて入賞させていただきましたこと大変嬉しく存じます。 又コンクール開催におきましてご尽力くださいました諸先生方に深く感謝申し上げます。 私が詩吟をはじめたきっかけは、 子どもの頃から習っている書道の師匠、 室橋谿月先生からのお誘いでした。 幼い頃から歌う事が苦手で自分の声にコンプレックスがあった私は詩吟を習うなどとんでもない事とはじめは渋っておりました。 しかしながら詩吟は、 書道作品で取り上げられる漢詩をより深く勉強できることや、 吟と書道のコラボレ ーションである書道吟があることを知り、 書道の世界が更に広がるのではないかと思い、 少しずつ興味を持ち始めました。 それから間もなく先生の熱心なお誘いもあり入会しましたが、 当初はお付き合い程度の勉強で、 熱心な生徒ではありませんでした。 ある日、 健康だけが取り柄の私が、 突然の病いに倒れ、 当たり前と思っていたことが出来なくなる生活に激変しました。 ですが、 家族の支えのおかげで徐々に回復し、 今の自分があります。 病気になった事で失ったものもありましたが得たものもありました。 教室で、 優しく励まし褒めてくれる先生、 一緒に切磋琢磨して勉強してくれる心優しい仲間たち、 いつも応援し支えてくれる家族の存在がかけがえのない存在だと改めて気付くことが出来ました。 そして心から感謝の気持ちが沸き起こりました。 詩吟への向き合い方が変わったのはこの感謝の気持ちからだったように思います。 このような恵まれた環境の中、 まじめに勉強しないのは勿体ないなと思い、 コンクール出場など目標を持って勉強するようになりました。 次第に「もう少し、 もう少し上手くなりたい」と欲もでて、 ふと気がつくと、 詩吟に夢中になっている自分がいました。 先生とのご縁からはじまり、 書道と出会い、 詩吟と出会い、 心優しい仲間と出会わせてくれた、 私が通うこの教室が今では私の心のよりどころとなっています。 私の人生に詩吟という思いもよらない彩りを加えてくださり、 ご指導くださった先生に心から感謝しています。
クラウン吟友会の一員となり、 これから新たなスタートです。 感謝と喜びが膨らむと共に身の引き締まる思いもあり、 様々な感情が心の中で入り交じっています。 これからも努力を重ね、 自分なりに目標を持って勉強して参ります。 クラウン吟士諸先輩方のご指導ご鞭撻を頂けましたら幸いです。 どうぞ宜しくお願い致します。